マレーシアで行われた国際シンポジウムでの報告
2015年06月05日
6月4日から5日にかけて、マレーシアの首都クアラルンプールで行われたドイツのフリードリヒ・エーベルト財団(FES)、マレーシアの市民団 体Monitoring Sustainability of Globalisation、Social Democracy in Asia共催のシンポジウム「マレーシアを始めとするアジアへの原発進出をどのように止められるか」から招待を受け、当会戦略会議メンバーであるアイリー ン・美緒子・スミス氏(グリーン・アクション代表)が当会の活動紹介と日本の現状について以下のような報告を行いました。
日本では、福島事故はいまだ収束せず被害とコストが多大であること、そして2年近く原発ゼロが続いている現状の説明を行いました。また、市民活動・住民投票運動が国と電力会社の原発建設計画を阻止した結果、原発依存が抑えられ、3.11以降原発なしでも電気が足りている実情などを説明しました。
一方で、マレーシアの市民は政府の原発推進計画の不透明性に対する説得性のある論点構築を求めていました。原発は安全性の問題だけでなく、経済、まちづくり、雇用促進に悪影響を及ぼすということにも関心が集まり、今後の参加が求められました。
南オーストラリア州核燃料サイクル王立委員会によるインタビュー
2015年05月28日
世話人の村上達也・前東海村長がオーストラリア・南オーストラリア州核燃料サイクル王立委員会によるインタビューを5月28日に受けました。インタビューで村上達也・前東海村長は、東海村で発生したJCO臨界事故や3.11に関する問題点などを伝えました。
現在、南オーストラリア州は放射性物質のさらなる採取や加工(濃縮や再処理を含める)、原子力発電所の建設と運営、核廃棄物の管理、保管、処理などを今後行うかどうかについて、日本を含め、多くの政府、自治体、専門家などから広く意見を聞くため、核燃料サイクル王立委員会を組織しています。
視察、勉強会及び年次総会を宝塚市にて開催
2015年5月10日に兵庫県宝塚市にて、再生可能エネルギー施設の視察、勉強会、総会を開催しました。総会では、現在政府が検討している2030年の電源構成比率において、『2030年の電源構成で原発比率を「20~22%程度」にすることに強く反対する緊急決議』を採択しました。この決議は、5月20日付で申し入れ文として政府へ送付しました。申し入れ文はコチラからご覧ください。
※この活動の一部は一般社団法人アクト・ビヨンド・トラストの助成を受けています。
<視察>
宝塚市にある宝塚すみれ発電所の視察を行い、発電所建設までのお話を市民の方々から伺いました。
(宝塚すみれ発電所 第2号にて)
(宝塚すみれ発電所 第3号にて)
<勉強会>
元経済産業省官僚の古賀茂明氏による講演「日本の成長は脱原発から」が行われました。講演では、欧米各国では自然エネルギーが基幹電源となってきており、雇用の創出や地方活性化につながっていると話されました。
<総会>
総会では活発な議論が行われた後、現在政府が検討している2030年の電源構成比率において、原発を20〜22%とする案に反対する緊急決議を採択しました。決議はコチラよりご覧ください。
当会会員及びオブザーバーの出席者は以下の通りです。
新潟県 笹口孝明 元・巻町長
茨城県 村上達也 元・東海村長(世話人)
埼玉県 田島公子 元・越生町長
東京都 阿部裕行 多摩市長
東京都 上原公子 元・国立市長(事務局長)
東京都 佐藤和雄 元・小金井市長(事務局次長)
東京都 保坂展人 世田谷区長
東京都 邑上守正 武蔵野市長
静岡県 三上元 湖西市長(世話人)
滋賀県 平尾道雄 米原市長
滋賀県 村西俊雄 元・愛荘町長
兵庫県 中川智子 宝塚市長
岐阜県 室戸英夫 北方町長
高知県 田中全 元・四万十市長
【オブザーバー】
鳥取県 景山享弘 日野町長
掲載メディアは以下の通りです。※タイトルをクリックするとご覧いただけます。
■「脱原発・首長会議:原発20〜22%の政府案反対」(5月10日 毎日新聞)
■「原発比率20~22%に反対 自治体首長らが緊急決議」(5月10日 共同通信)
■「「脱原発をめざす首長会議」 宝塚で総会」(5月10日 神戸新聞)
■「原発比率20~22%に反対 自治体首長らが緊急決議」(5月10日 神戸新聞)
■「脱原発をめざす首長会議」(5月11日 MBS)
■「『原発2割に反対』 脱原発首長会議が決議」(5月11日 朝日新聞)
※その他、サンテレビなど複数のテレビ局による報道、共同通信による配信記事が北海道新聞、東京新聞、中日新聞、京都新聞、神戸新聞、高知新聞、徳島新聞など全国地方紙に掲載されています。
また、IWJによる当日のアーカイブを以下より見ることができます。
IWJ【勉強会と総会(前編)】【総会(後編)】